こんにちは、あるです。
将来の話をしたときに、
彼が急に黙ってしまったことってありませんか？
「結婚ってどう思ってる？」
「この先どうしたいと思ってる？」
そう聞いただけなのに、
空気が止まったようになって、返事がこない。
答えてくれたと思っても
「あー、結婚ね…」と言葉を濁す。
あの時間って、ものすごく不安になりますよね。
「なんで答えてくれないの？」
「もしかして、私との未来を考えてないのかな」
そんなふうに、ひとりで考えすぎてしまう。
僕自身も過去、恋人に将来のことを聞かれて、
うまく答えられなかったことが何度もありました。
でも今振り返って思うのは、
“黙ってしまうこと”には、実は理由があるということ。
そしてそれは、
“相手が嫌い”だからではないということです。
今回は、将来の話になると彼が黙る理由と、
その奥にあるものについてお話ししたいと思います。
彼女と付き合って1年が過ぎた頃。
季節は秋で、紅葉を見にドライブに行った帰り道のことでした。
助手席で窓の外を眺めていた彼女が、ふと静かに言ったんです。
「こうして出かけるのもいいけど、
いつか一緒に住めたらもっと楽しいんだろうな」
僕は、その言葉を聞いた瞬間、
心のどこかがざわっとしました。
“将来の話”——
それだけで、急に空気が重くなる気がして、
咄嗟にどう反応していいかわからなくなったんです。
でも彼女は続けました。
「あなたは、結婚ってどう思ってる？
この先、どんなふうに考えてる？」
その問いに、僕は何も答えられませんでした。
彼女のことは好きでした。
一緒にいて落ち着くし、毎日のやりとりも楽しい。
でも、「結婚」とか「将来」とか、
そういう言葉に向き合うことが、どこかで怖かったんです。
僕は結局、
「うーん、どうなんだろうね」とだけ返しました。
それ以降、彼女も何も言わなくなって、
車の中に気まずい沈黙が流れたのを覚えています。
帰宅してからも、なんとなく会話のトーンはよそよそしくて。
彼女が無理に明るく振る舞っているのが伝わってきて、
それが余計に胸に刺さりました。
「ちゃんと話せばよかった」と思っても、
何をどう話せばいいのかがわからなかった。
頭の中では、
「仕事が不安定なうちは…」とか、
「自分の気持ちが固まっていないから…」とか、
いろいろな考えが巡っていたのに、
それをうまく言葉にする自信がなかったんです。
もし下手な言い方をして彼女を傷つけたらどうしよう。
期待させてしまったら、後で責められるかもしれない。
そんな不安ばかりが大きくなって、口をつぐんでしまった。
でも彼女にしてみれば、
僕の沈黙は
「興味がない」
「私との未来を考えていない」
そう見えただろうな、と思います。
あの時、ちゃんと自分の本音を伝えられていたら——
そんな後悔が、今でもふと心によぎります。
あの沈黙のあと、
彼女とはしばらくぎこちない空気が続きました。
LINEの返信も、どこかよそよそしい。
デートの予定も、前みたいに自然には決まらない。
心の中では、
「何か誤解されたかもしれない」という焦りがあったのに、
それを言葉にするのが、また怖くて——
結局、沈黙を重ねてしまったのは僕のほうでした。
でもある日、ふと気づいたんです。
“将来の話が怖かったんじゃない。
本音を伝えることで、
相手の気持ちが離れてしまうかもしれないことが怖かったんだ”って。
彼女のことが嫌いだったわけじゃない。
むしろ、だからこそ、
中途半端なことは言えなかった。
でも、「正しい答えが出せないなら黙る」という選択は、
相手を不安にさせるだけだったんです。
それは僕にとって、大きな学びでした。
将来の話って、答えを出すためにするものじゃない。
“どこに立っているか”をお互いに知るためのものなんだって、
そのとき初めて気づいたんです。
わからないことは、わからないままでいい。
でも、「どう感じているか」だけでも伝えれば、
相手は孤独にならずに済む。
“黙ること”が、
無意識のうちに相手の心を締めつけていたこと。
それに気づけたことで、僕はようやく、
少しずつでも言葉にしようと
思えるようになりました。
将来の話をすると、彼が急に黙ってしまう。
その沈黙に、ひとりで不安になってしまう——
そんな経験をしたことがある人は、きっと少なくないと思います。
「答えてくれない」＝「考えていない」
そう感じるのは自然なことです。
そして、言葉が返ってこない状況が続くと、
「私との未来を考えていないのかな」
「重く思われたのかも」って、どんどん想像が膨らんでしまう。
でも実は、黙ってしまう側にも、
理由があることが多いんです。
・答えを急かされているように感じてしまう
・何が正解かわからず、プレッシャーを感じてしまう
・まだ自分の気持ちが整理できていない
・変に期待を持たせたくない
そんな複雑な感情が絡まって、
“何も言えなくなってしまう”こともあるんです。
もちろん、それでいいわけじゃありません。
大事なのは、言葉が出てこないその沈黙を、
「あなたが嫌いだから」だと決めつけてしまわないこと。
彼が何を考えているのか、
“わかってもらおうとしているのかどうか”を見てほしい。
その姿勢が見えるなら、
「話し合える関係」はこれからでも育てていけるから。
将来の話をしたとき、彼が黙ってしまう。
その沈黙は、とても不安で、少し寂しくて、
まるで「答える気がない」と
そう言われたような気持ちになることがありますよね。
でも、あのとき黙っていた僕の中にあったのは、
“どう答えるのが正解かわからない”という混乱と、
“言葉を選び間違えたら壊れてしまうかもしれない”という怖さでした。
今なら、あのときの沈黙は、
不誠実だったわけでも、無関心だったわけでもなく、
「ちゃんと考えたい」と思っていたからこそ、
安易に口にできなかったのだとわかります。
将来について話すことは、とても大切なことです。
でもその話は、“すぐに答えを出すため”ではなく、
“お互いの今の立ち位置や気持ちを知るため”にこそあるのだと思います。
無理に話を進めなくてもいい。
でも、「どんな気持ちでいるか」を交わせることは、とても大切です。
彼の沈黙の中には、
「ちゃんと向き合いたいけど、今は自信がない」という、
不器用なやさしさが隠れていることもあります。
だからこそ、
その沈黙を「拒否された」と決めつけず、
「何を考えていたんだろう？」と一歩だけ近づいてみること。
その姿勢が、お互いの距離をほんの少しずつ、
縮めていくきっかけになるかもしれません。
恋愛は、いつもわかりやすいものばかりじゃありません。
でも、わかりにくいからこそ、
ほんの少しの言葉が、ほんの少しの理解が、
ふたりの関係に温度を灯してくれることがある。
彼が黙ってしまったとき、
あなたを嫌いだからではない。
大切だからこそ、うまく言えなかっただけかもしれません。
そのことに気づけたとき、
将来の話は“こわいもの”ではなく、
“ふたりの間に信頼を育てる時間”に変わっていくはずです。
