こんにちは、あるです。
「何がつらいか、言葉にできない」
そんなふうに感じたこと、ありませんか？
誰かに話そうとしたけれど、
うまくまとまらなかったり、
「こんなこと言ってもな…」って飲み込んでしまったり。
僕自身もそうでした。
特に恋愛では、
「言葉にするほどでもない」と思ってしまう感情が多くて、
気づけば心の中にため込んでしまう癖がついていました。
でもあるとき、
「言葉にしてもいいんだ」って思える相手に出会って、
それだけで心がすごく軽くなったんです。
今日は、
“感情を言葉にできる関係”がもたらしてくれた変化について、
僕自身の経験からお話ししてみたいと思います。
僕は昔から、自分の気持ちをうまく言葉にするのが苦手でした。
何かイヤなことがあっても、
「まあ大丈夫」「そのうち忘れるよ」って言ってしまう。
誰かに相談することも、あまりありませんでした。
そんな僕が、ある日高熱で寝込んだことがありました。
ベッドの中でぼーっとしていたら、彼女からLINEが来て、
「大丈夫？なにかいるものある？」と聞かれました。
でも、僕はつい
「大丈夫。気にしないで」って返してしまった。
しんどいのに、なぜかそれを言えなかったんです。
強がったつもりはなかったけど、
弱音を吐くのが怖かったんだと思います。
しばらくして、インターホンが鳴りました。
玄関を開けると、彼女が立っていました。
手にはポカリとおかゆ。
「ほら、平気とか言って、顔真っ赤じゃん」
ちょっと呆れたような声に、
なぜか涙が出そうになりました。
そのまま彼女は僕の部屋でおかゆを温めてくれて、
僕はベッドに戻りながら、
その背中をぼーっと眺めていました。
「言わなくても伝わる」って、
こういうことなのかもしれない。
そう思いました。
後日、体調が戻ったタイミングで、
僕はふとこんなふうに言いました。
「あのとき、ほんとはめっちゃしんどかった」
彼女は笑いながら「うん、知ってた」と返してくれました。
そして、こんなことも言ってくれたんです。
「言えなくてもいいけど、言ってくれたら、ちゃんと受け取るからね」
その言葉に、ふっと肩の力が抜けました。
“言葉にしても大丈夫”って思える人がいるだけで、
こんなに心って軽くなるんだ、って。
あの出来事から、
僕の中で何かが少しずつ変わっていきました。
誰かに弱音を見せるのはカッコ悪い気がして、
「大丈夫」って言い続けるほうが正しいと思っていました。
でも、“言わない強さ”より、“言える安心”のほうが、
心にはずっとやさしいんだと気づいたんです。
そして何より驚いたのは、
「言葉にすることが、こんなに心を軽くするんだ」
ってことでした。
うまく言えなくても、正しくなくても、
ただ「しんどかった」「不安だった」って出せるだけで、
自分の中にあったモヤモヤが少しずつ和らいでいく。
それができる相手がいるということが、
どれほど安心につながるか、初めて実感しました。
感情って、出せなかった分だけ、
心の中で重くなっていくんですよね。
でも、誰かにちゃんと届いたとき、
それは軽くなって、癒されて、次に進む力になる。
言葉にできる関係は、
その人自身の人生まで軽くしてくれる。
今はそう、心から思います。
「ちゃんと話せる相手がいる」
それだけで、人生ってこんなに軽くなるんだ——
僕はそれを、恋愛を通して初めて実感しました。
それまでの僕は、
どこかで「気持ちは自分で処理するもの」だと思っていたんです。
人に頼るのは迷惑かもしれないし、
うまく伝えられなかったら、
変に誤解されるかもしれない。
だから、感情はなるべく見せずにいたし、
なるべく言葉にしないままでいた。
でも、そんなふうに我慢していると、
いつの間にか心の中に“詰まり”ができていくんですよね。
なんとなく疲れやすくなったり、気分が沈んだり、
何にイライラしているのか分からないままモヤモヤしたり。
それが、
“言葉にしても大丈夫な関係”の中では、
不思議とほぐれていきました。
「今はちょっと落ち込んでるかも」
「さっきの一言がちょっと引っかかってた」
そうやって、
自分の感情に気づき、
それを相手に差し出すことができる。
それを、ちゃんと受け止めてもらえる。
その安心感があるだけで、
自分の中で“感情を閉じ込めておく必要”がなくなっていったんです。
どんなに優しい人でも、
どんなに支えてくれる人でも、
“言えない空気”の中では、
心はやっぱり縮こまってしまう。
でも、“言ってもいい”と思える関係には、
自分の気持ちをちゃんと置ける場所がある。
そこに、無理に明るく振る舞わなくてもいい。
言葉にできないまま我慢しなくてもいい。
そう思える関係があるだけで、
人って本当に変わるんだなと思いました。
だから僕は今、こう思っています。
感情を言葉にできる関係って、
恋愛をやさしくするだけじゃなく、
その人の人生そのものを軽くしてくれるものなんだって。
恋愛ってどうしても
「好きかどうか」
「うまくいくかどうか」
みたいなことばかりが注目されますよね。
でも、
もっと根っこの部分にある
“感情を言葉にできる空気”が、
関係の質を大きく左右している。
そこに気づいてから、
僕自身も恋愛の形が変わっていきました。
誰かと一緒にいるとき、
「言葉にしなきゃ」と力まなくてもいい関係って、
本当に居心地がいいんです。
沈黙が気まずくない。
自分の気分に素直でいられる。
そして、感情を言葉にしても、
「重い」って思われない。
そんな空気の中では、
人は自然と、心をほどいていくことができます。
感情を言葉にできるようになると、
それまで自分の中で曖昧だった
“気持ちの輪郭”が少しずつ見えてきます。
「自分はこういうことで傷つくんだな」
「こういうことがうれしいんだな」
そうやって、自分の内側を言葉にするたびに、
自分自身ともしっかり出会えるようになるんです。
そして、その言葉を受け取ってくれる人がそばにいることで、
心はどんどん軽く、やわらかくなっていきます。
恋愛において、それってすごく大きなことだと思います。
誰かに理解されようとして、
背伸びしたり、無理に強がったりしなくていい。
気持ちが言葉になったとき、
「そうだったんだね」とやさしく返してもらえる。
そんな関係は、特別なイベントがなくても、
毎日の中に幸福感をもたらしてくれます。
恋愛って、何かを頑張って勝ち取るものじゃなくて、
“ありのままの自分でいても大丈夫”って思える場所なのかもしれません。
感情を言葉にできる関係は、
相手との絆を深めるだけでなく、
その人の人生をもっと軽やかに、
もっと生きやすくしてくれる。
そんな関係を、二人で育てていけたら素敵ですよね。
