こんにちは、あるです。
恋人との会話で、
気づけば“どっちが正しいか”みたいな空気になってしまう——
そんな経験、ありませんか？
最初はただ「話を聞いてほしい」だけだったのに、
いつの間にか言い合いになって、
「なんでわかってくれないの？」と、悲しくなる。
僕自身、以前の恋愛で何度もそういう場面を繰り返していました。
意見が食い違うたびに、
「どっちが間違ってるか」みたいな雰囲気になって、
どんどん会話が疲れるものになっていったんです。
でも、あるとき気づいたんです。
「対立」が起きるのって、正しさを求めすぎていたからなんだ、と。
そして、そこを手放したとき、
会話の質がまるで変わったんです。
今日はそんな、
“対立しない恋愛”の空気感についてお話ししてみたいと思います。
ある日の夜、僕は当時の恋人と、
ほんの些細なことで言い合いになっていました。
原因は、仕事帰りに連絡が遅れたこと。
「心配したよ」と言われて、
「でも30分でしょ？」と返した僕の言葉に、
彼女の顔がすっと曇ったのを覚えています。
その空気の変化に気づきながらも、
僕は“自分の正しさ”を証明しようと必死でした。
「いや、電車混んでたし」
「そんなに大げさにしなくてもよくない？」
そんな言葉を並べて、彼女を納得させようとしていた。
でも本当は、
彼女は納得なんて求めてなかったんですよね。
ただ「心配してくれた」
その気持ちに、ひとこと「ありがとう」って言えばよかった。
だけど当時の僕は、
“話し合い＝正解を出すもの”という意識が強すぎて、
気づけばいつも
“どっちが正しいか”の勝負みたいになっていた。
意見がぶつかったときも、
「でもそれは違う」「こういう理由があるから」
そんなふうに彼女の話を遮っては、自分の主張を並べていた。
それを繰り返すうちに、
彼女は少しずつ言葉を減らしていきました。
そしてある日、ぽつりとこう言ったんです。
「私、正しいかどうかを知りたいんじゃなくて……
ただ、“そう思ったんだね”って受け止めてほしかっただけ」
その一言は、僕の中で何かをガラッと変えました。
それから少しずつ、
僕は“対立をなくす”ことを意識するようになりました。
たとえば、反射的に「違う」と返す代わりに、
「そう思った理由を教えてくれる？」と聞いてみる。
言い返したくなったときも、
深呼吸して「うん、それは気持ちとして大事だよね」と返してみる。
不思議なもので、それだけで彼女の反応もやわらかくなったし、
僕自身も、会話のあとに疲れることがぐっと減っていったんです。
そして何より驚いたのは、
“対立をやめたら、会話がちゃんとつながり始めた”ということでした。
その頃から、僕の中で会話の意味が変わっていきました。
以前は「何かを決めるため」「納得させるため」だったはずの会話が、
気づけば「分かち合う時間」になっていたんです。
彼女が話す言葉に、
「それ、違うよ」と返していた僕が、
「そう思ったんだね」と返せるようになると、
彼女もだんだんと、
心の奥にある気持ちまで話してくれるようになりました。
会話に勝ち負けを持ち込まなくなると、
不思議なくらい、お互いの言葉が素直に届くようになる。
正しさを競うのではなく、感情を共有し合える時間になった。
そして何より、自分自身も楽になったんです。
「ちゃんと理解しなきゃ」と気を張ることもなく、
「どっちが悪いか」をはっきりさせなくても、
ふたりの間に安心できる空気が流れるようになった。
そのとき思ったんです。
恋愛において本当に必要なのは、
「どちらかが折れること」でも
「完全に同じ意見になること」でもなくて、
“対立しなくても会話ができる状態”なんじゃないかって。
恋愛での会話って、
ときに小さなズレから、
思ってもいなかった方向に進んでしまうことがありますよね。
「ただわかってほしかっただけなのに」
「伝えようとしたのに、怒らせてしまった」
そんな経験、きっと少なくないと思います。
でもそこで、
「私が悪かったのかな」
「もっとちゃんと話せばよかったのかも」と
自分を責めすぎないでほしいんです。
会話の中で対立が起きるのは、
“意見が違うから”じゃなくて、
“お互いが正しさを持ち出したとき”なんですよね。
だから、まずは“正しさを手放す”こと。
そのうえで、
相手の気持ちを「受け取る」ことからはじめてみてほしい。
「そう感じたんだね」
「そう思ったんだね」
それだけで、
会話の空気は大きく変わっていきます。
意見が違っても大丈夫。
どちらかが折れなくても、
対立せずに話せる関係は、ちゃんと育てていけます。
僕自身、かつては会話のたびに疲れて、
どうしてこんなにうまくいかないんだろうと悩んでいました。
でも、対立が生まれる構造を知り、
“正しさ”ではなく“気持ち”を大切にするようになってから、
関係そのものがやさしく変わっていきました。
恋愛において、
“意見が合うかどうか”よりも、
“話していて心がやわらかくなるかどうか”のほうが、
僕はずっと大事だと思います。
言い合いにならなくても、ちゃんと伝わる。
自分と違う考えを受け止めてもらえるだけで、
心の距離はぐっと近づいていくものです。
僕自身、
以前は「正しいことを言うのが大人だ」と思っていました。
相手を納得させることが、
思いやりのかたちだと信じていた。
でも、それはいつも“勝ち負け”を生んでしまって、
結果的に、お互いが疲れていくだけだったんですよね。
それに気づいてからは、正しさを競うより、
「この人は何を感じてるんだろう？」
という視点を持つようになりました。
すると、
会話はまるで別物のように変わっていった。
同じ意見じゃなくても、うまくいく。
「わかってくれた」と思える瞬間があるだけで、関係は前に進んでいく。
恋愛って、もっと静かで、もっと柔らかくていいんだと思います。
お互いの違いを受け入れられる関係には、
言葉がぶつかる代わりに、ちゃんと届いていくあたたかさがある。
そういう恋愛には、安心感があります。
無理にわかり合おうとしなくても、
“わかろうとしてくれてる”と感じられるだけで、
心はちゃんと反応してくれるから。
対立のない恋愛は、劇的じゃないかもしれません。
でも、その分だけ深くて、長くて、あたたかい。
そんな関係を一緒に育てていけたら、きっと幸せですよね。
