感情が爆発しそうになったとき、
あなたはどうやって自分を保っていますか？
昔の僕は、感情が湧いた瞬間に相手にぶつけてしまうことが多くて、
「どうしてそんなこと言うの？」
「なんでわかってくれないの？」って、
そのままの勢いで言葉にしてしまっていました。
でもあとから、必ず後悔するんです。
「あの言い方はきつかったな」とか、
「本当は寂しかっただけなのに」とか。
感情のままに反応すると、
一瞬で距離ができてしまう。
そうわかっているのに、
うまくコントロールできない自分に落ち込んで——
そんな恋愛を、何度も繰り返してきました。
でもあるときから、
「感情をすぐに処理しようとしなくていい」と思えるようになってから、
恋愛のしんどさが少しずつ変わっていったんです。
この記事では、
僕が経験した「感情を整える時間」の価値や、
それが相手との“信頼”にもつながっていった実感を
お話ししていきます。
彼女と意見が食い違った夜のこと。
もともとは、週末に会うかどうかのやりとりだったんです。
僕は疲れていたから「今週は家でゆっくりしたい」と言っただけだったのに、
彼女は「え、私といるのは疲れるってこと？」と受け取ってしまって。
LINEのトーンが明らかに変わりました。
一瞬、「は？なんでそうなる？」って思ったんです。
言いたいことは山ほど浮かんだけど、
なんか、返せなかった。
頭の中では、
「それはそっちの受け取り方でしょ」
「ちょっと疲れてるって言っただけなのに」
って言い訳がぐるぐるしてました。
でも、そのときふと、スマホを置いたんです。
すぐに返さない。
反論もしない。
いまの自分のままじゃ、ちゃんと話せない気がして。
そのまま1時間くらい、家の中をぼーっと歩いたり、
音楽を流して落ち着かせたりしてるうちに、
「ああ、僕、たぶん“責められた”と思っちゃってたな」って気づいたんです。
「本当はただ寂しかっただけなのに」って、
彼女の気持ちがふっと浮かんできて。
そしたら自然と、
「ごめん、言い方が冷たかったかもしれない」って
打ちたくなった。
返事はすぐ返ってきて、
「ううん、私こそ強く言っちゃった、ごめんね」って。
あの1時間。
何もしてないようで、
僕たちにとっては“大事な時間”だったんだと思います。
感情を整理することで、ちゃんと相手を想う余白ができる。
その余白こそが、信頼を積み重ねる土台なんだと感じました。
この出来事を通して、
僕はひとつの大きな発見をしました。
「反応しないこと」って、
逃げでも放置でもなかったんです。
むしろ、自分の気持ちをきちんと見つめるための、
すごく“誠実な時間”だった。
すぐに返さないことで、相手を不安にさせるかもしれない。
でも、感情のままに反射的に言葉を投げたら、
きっともっと大きなすれ違いになっていた。
そのとき初めて、
「感情を整える時間って、相手のためにもなるんだ」って実感したんです。
今までは、
「感情を抑える＝耐えること」だと思っていたけど、
そうじゃなかった。
湧きあがった気持ちにそのまま反応するんじゃなく、
一度、自分の内側を落ち着けてから話すことで、
相手に伝わる温度も、ぜんぜん変わってくる。
そしてなにより、
自分自身がすり減らない。
感情を整えることって、
ただ我慢することじゃない。
ちゃんと大切にしたい関係だからこそ、
「このままじゃ伝わらない」と思える、その感覚があるかどうか。
その“間”が、信頼を築く土台になっていたんだと、
あの夜を通して気づきました。
もしかすると今、
相手の反応にすぐ返さなきゃと思ったり、
感情を抑え続けることに疲れていたりしていませんか？
でも、感情が揺れたときに“間”をとることは、
決して逃げでも、冷たさでもありません。
むしろその時間こそが、
自分の言葉に責任を持つための
“準備”だったりします。
言いたいことがあっても、
気持ちがざわざわしているときって、
なかなか本音がうまく出てこないものです。
そんなときは、いったんスマホを置いて、
「いま、ほんとは何が引っかかってるんだろう」って、
少しだけ自分の感情を見てあげてほしい。
それだけで、伝え方も変わるし、
相手の受け取り方もやわらかくなる。
感情を整える時間って、表面には見えないけど、
たしかに関係を支えてくれている
“信頼の貯金”なんだと思います。
すぐにうまくできなくても大丈夫。
その小さな選択が、少しずつふたりの距離を変えていきます。
感情って、厄介なものに見えるかもしれません。
とくに恋愛の中では、
「こんなことで不安になるなんて」とか、
「また反応しすぎたかも」って、
自分を責めてしまうことも多いと思います。
でも、感情は本来、
ちゃんと何かを教えてくれるサインです。
怒りの裏には「わかってほしい」があって、
寂しさの奥には「大事にされたい」がある。
その気持ちを、すぐに反応に変えなくていい。
一度、自分のなかに置いてみるだけで、
見えてくるものがきっとあります。
感情を整えるって、
ただ落ち着こうとすることじゃなくて、
「この関係を大切にしたい」という思いを
言葉にできる自分であるための準備です。
そしてそれは、
信頼を積み重ねるいちばん確かな方法なんです。
伝えたいことがあるときこそ、
ほんの少しの“余白”を持ってみてください。
その時間が、あなたの恋愛に
やさしさと深さを与えてくれるはずです。
