以前の僕は、恋愛でうまくいかないと、
「相手の言い方がきつい」とか
「どうしてそんな言い方するんだろう」って、
いつも“相手の言葉”にばかり注目していました。
「もっと優しく言ってくれればいいのに」
「気をつけて話してくれればケンカにならないのに」
そんなふうに感じては、
心のなかで責めたり、落ち込んだりして。
でも、あるとき気づいたんです。
同じような言い方をされても、
平気なときと、そうじゃないときがあるって。
あれ?
じゃあ、反応が違うのは“相手のせい”じゃなくて、
“自分の状態”の違いなんじゃないか——って。
この記事では、
「相手の言葉より、自分の状態が関係を変える」ってどういうことなのか、
僕自身の体験を通してお話ししていきます。
ある日、彼女とのやりとりの中で、
ちょっとした一言にカチンときたことがありました。
僕が仕事でバタバタして、
ようやく落ち着いた夜のこと。
「今日、めっちゃ大変だったんだよ」と、
ようやく心を緩めて、彼女にこぼしたとき——
彼女は「あ、そっか。でさ、明日の予定なんだけど…」と、
その話をあっさり流してきたんです。
一瞬、「え?そこ流す?」「労いの一言もなし?」
って心の中がざわついたけど、なぜかそのときは、
大きく反応せずに済んだんです。
なんでかっていうと、
その日はたまたま、自分のコンディションが整っていたからでした。
早めに帰宅できて、
好きなごはんを食べて、
シャワーを浴びて、
お気に入りの音楽を流しながら、
ちょっとゆっくり過ごしてからスマホを開いた。
“ちゃんと自分のペースに戻った状態”で会話してたから、
ちょっとしたことに過剰反応せずにいられたんだと思います。
「まぁ、彼女も悪気はないよな」
「今は明日のことで頭がいっぱいなんだろうな」
って、自然に流せた。
でも、同じような言葉を別の日に言われたこともあります。
寝不足で、会議続きで、
コンビニごはんを食べながらスマホを見てるようなタイミングで
「でさ、明日の予定なんだけど」って言われたときは、
もうイラッとしすぎて、
心の中で「こっちは疲れてんのに…」って爆発寸前でした。
感情って、本当に紙一重なんだと思いました。
彼女の言葉自体は変わってないのに、
受け取り方も、反応も、まったく違ってしまう。
この出来事をきっかけに、僕は
「相手の言い方を変えてもらう」よりも、
「自分の状態を整える」ことのほうが、
よっぽど関係に影響していると気づいたんです。
それからというもの、
「なんであの言い方になるんだよ」
「なんでちゃんと聞いてくれないんだよ」って思ったとき、
少しだけ立ち止まって、
“いまの自分の状態”を確かめるようになりました。
寝不足じゃない?
疲れすぎてない?
ちゃんとごはん食べた?
余白のないスケジュールで心がギリギリになってない?
そうやって、自分の“状態”を意識するようになってから、
相手の言葉にいちいち反応することが、ぐっと減った気がします。
相手の態度が冷たく感じたときも、
昔は「また無視された」と受け取っていたけど、
今は「自分の状態が落ち着いてたら、たぶん気にならなかったかも」って、
ひと呼吸置けるようになった。
そしてある日、ふと気づいたんです。
“関係の空気”って、
こっちが整っているだけで、やわらかくなるんだなって。
言葉のチョイスや声のトーン、
目の動きや反応の速さ——
全部、心の状態に影響されてる。
つまり、自分が整っているだけで、
相手の言葉さえも、変わったように感じられる。
それはたぶん、
言葉じゃない“空気のコミュニケーション”が、
ちゃんと関係に届いているからなんだと思います。
恋愛の中で、「相手の言い方が気になる」「どうしてわかってくれないの?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
もちろん、それはあなたが繊細で、ちゃんと相手を見ている証拠。
でも、もしかしたらそのしんどさの一部は、
“自分の状態”が少しだけ整っていなかっただけかもしれません。
感情って、自分では気づかないくらいの小さな疲れや不安で、
簡単に反応のスイッチが入ってしまいます。
だからこそ、相手に変わってもらうより前に、
まずは「自分の状態どうかな?」って振り返るだけで、
恋愛は思っている以上にラクになるんです。
ちゃんと寝てる?
ひとりの時間、取れてる?
心の中に、少しでも余白ある?
そうやって“自分を整えること”って、
見えにくいけど、相手との関係にも影響しています。
無理に感情を抑えたり、
言い方を我慢する必要はありません。
でも、自分の中がザワザワしているときほど、
「そのまま伝えちゃうのはもったいない」と思ってみてください。
そしてもし、そういう“心の整え方”がまだピンと来ないとしたら——
それは、自分にまだ足りないからではなく、
ただ「学ぶ機会がなかった」だけなんです。
どう関わればいいか、
どう感情と付き合えばいいか。
それを知るだけで、
恋愛のしんどさは、大きく変わっていきます。
大切なのは、気合いや我慢じゃなくて、
関係にちゃんと“投資していく感覚”。
心の在り方や関係の育て方って、
学びに時間や意識を使うほど、
ちゃんとリターンが返ってくるものだと、僕は思います。
恋愛の中で、「なんでこんなにうまくいかないんだろう」
そう感じる瞬間って、たぶん誰にでもあると思います。
言い方がきつかった。
思ってたタイミングと違った。
相手の反応が冷たく感じた——
たしかに、それらも原因かもしれません。
でもふと、「自分の状態はどうだったんだろう」って考えてみると、
また違った景色が見えてくることもあるんです。
寝不足だった。
仕事が忙しくて余裕がなかった。
ちゃんと休めていなかった。
そういう小さな“整わなさ”が、
相手の言葉を必要以上に重く感じさせていたのかもしれません。
反応を抑える必要はないし、
完璧に感情をコントロールする必要もありません。
でも、自分の感情が今どんな状態か、少しだけ見てあげる。
それだけで、
受け取り方も、伝え方も、変わってくるんです。
関係の空気って、
実は“こっちの状態”で大きく変わる。
言葉をどう選ぶかも大切だけど、
その言葉がどんな状態の自分から出ているかのほうが、
もっと重要です。
そしてその“整った言葉”は、
相手の警戒をほどき、信頼を育てるきっかけにもなっていく。
恋愛は、ふたりで育てていくものだけど、
その第一歩は「自分が整っていること」から始まっていきます。
自分の感情を整えることは、
関係を心地よくしていく、
見えないけれど確かな力になります。