こんにちは、あるです。
恋愛相談を受けていて、よく耳にする言葉があります。
「彼、優しいし一緒にいて楽しいんですけど、
ちゃんと“好き”って言ってくれないんです…」
これ、実は僕も昔よく言われていました。
「好きなら好きって、ちゃんと言ってくれたらいいのに」って。
でも当時の僕は、それが本当に苦手で。
言おうと思えば言えるのに、喉の奥でつっかえてしまう感じ。
伝えたい気持ちはあるのに、
なんだか照れくさかったり、恥ずかしかったり、
本心を出すのが妙に怖かったりして、
言葉にならなかったんです。
彼のことが好きだからこそ、言葉で確かめたい気持ち。
でも、男性の中には
「言いたくても言えない」という壁を持っている人も多いんです。
今回は、そんな“言えない理由”を、
僕自身の経験からお話ししてみようと思います。
「好きって言ってくれないよね」
当時付き合っていた彼女に、
何気なくそう言われたことがあります。
そのとき僕は、
笑ってごまかすしかできませんでした。
「言わなくても分かるでしょ」って。
でも本当は、ドキッとしてました。
分かってもらえてると思っていたのに、
彼女の中には、
“足りない何か”があったんだって気づいたから。
僕自身は、彼女のことが本当に好きだったし、
それを態度で伝えているつもりでした。
会いに行ったり、
予定を合わせたり、
LINEもマメに返してたし、
彼女が困っていれば手伝っていたし、
相談も真剣に聞いていた。
「それで十分伝わってるはずだろう」って、
思い込んでたんです。
でも、“好き”っていう一言がないだけで、
彼女の中では、何かが欠けていたんですよね。
思い返せば、「好きだよ」と言いかけて、
言葉が喉で止まったことが何度もありました。
言えばよかった。
でも言ってしまうことで、
自分の中の“なにか”が変わってしまいそうで、怖かった。
軽く思われたくない。
恥ずかしい。
下手なこと言って、重いって思われたらどうしよう。
もしかしたら、言ったことで彼女の反応が変わるかもしれない。
そんな不安が、いつも僕の背中を引っ張っていました。
今思えば、それは全部“自分を守るための沈黙”だったんだと思います。
彼女を大切に思っていたのに、
一番欲しかった言葉を渡せなかったこと。
それが、二人の距離を少しずつ離してしまった——
そんな記憶として、今も残っています。
「好きって、言った方がよかったのかな」
別れたあと、そんなことをよく考えていました。
彼女に何も伝えてなかったわけじゃない。
自分なりに、行動で示していたつもりだった。
でも、彼女が欲しかったのは「確かな言葉」だったんだと思います。
あのとき、なんで言えなかったのか。
時間が経ってから、
少しずつ自分の気持ちが整理できるようになりました。
気づいたのは、
「言葉にすることで関係が変わってしまうのが怖かった」ということ。
それまでの空気感が壊れてしまいそうで、
“好き”っていう一言を置くことで、
急に真剣さを突きつけることになるような気がしていたんです。
照れとか、恥ずかしさももちろんあるけれど、
一番根っこにあったのは、「気持ちをさらけ出す怖さ」でした。
でもそれって、裏を返せば、
彼女のことを大切に思っていた証だったのかもしれない。
相手の反応が怖いってことは、
それだけ相手を失いたくなかったということ。
本気だったからこそ、
口にするのが難しかったんです。
そう思えたとき、
ようやく自分を少しだけ許せた気がしました。
「好きって言ってくれない」って、
やっぱり不安になりますよね。
付き合ってるのに、
ちゃんと気持ちを伝えてくれない。
「私のこと、本当に好きなのかな?」って思ってしまうのは、
自然なことだと思います。
でも、言葉が少ないからといって、
気持ちまで薄いとは限りません。
男の人って、不器用な生き物なんです。
頭の中では「ちゃんと好き」って思っていても、
それをどう表現すればいいのか分からなかったり、
言葉にするのが妙に照れくさかったり、怖かったりする。
もちろん、「言わなくても分かるでしょ」は違うと思います。
だからこそ、
あなたが「言葉で欲しい」と感じるのは、
ちゃんと大切な感覚なんです。
でもその一方で、
彼が「言えない」ことにも、理由があるかもしれない。
それを少しだけ想像できると、
今まで見えていなかった
“彼なりの愛し方”が見えてくるかもしれません。
言葉は大切。
でも、言葉だけが“愛してる”のサインじゃないということも、
心のどこかに置いておけたら——
すれ違いは少しずつ、
やわらいでいくはずです。
「好きって言ってくれない」
そのひとことに、どれだけ心を揺らされたか。
夜中にスマホを見ながら、何度も考えてしまったこと、
あるかもしれません。
LINEは返ってくる。
会えば優しい。
たまには笑わせてくれる。
でも、肝心な“気持ち”は、
はっきり言葉にしてくれない。
「ちゃんと好きって言ってくれたら、それだけで安心できるのに」
そう思って、心のどこかでずっと待ってしまう。
その時間は、すごく長く感じるし、苦しいですよね。
でも、彼が気持ちを言えないのは、
あなたが魅力的じゃないからでも、
関係を軽く見てるからでもなくて——
ただ、
彼の中に「言葉にすることへの怖さ」があるからかもしれません。
言ってしまったら責任が生まれる気がして。
軽く言ったと思われたくなくて。
うまく伝えられなかった過去が、彼の中に引っかかっていて。
気持ちがあるほど、慎重になる——
そんな男性も、実際多いんです。
あなたの不安も、本当によく分かります。
愛されている実感が欲しい、言葉で確かめたい。
それは、決してわがままじゃないし、
むしろ健全な心の反応です。
でも、そのすれ違いの中にも、
ふたりなりの答えがあるかもしれない。
彼が「好き」と言えないままでいても、
あなたがその言葉を求めてしまうことも、
どちらも間違いじゃない。
正解は、きっとふたりの間にある。
だから、焦らなくても大丈夫です。
“好き”って言えない彼の心に、
もう少しだけ優しいまなざしを向けられたら。
ふたりの関係は、
少しずつあたたかく変わっていくと思います。